この記事の結論 返品が発生したら、帳簿は「①売上の取消 ②在庫の戻し ③未収入金の取消」の3点セットで直します。どれか1つでも漏れると、利益・在庫・資金繰りの数字が実態とズレたまま積み上がっていきます。手作業では最難関のこの処理を、専用機能ならボタンひとつで一括処理できます
せどりを続けていれば、返品は必ず起きます。商品の不具合、イメージ違い、配送トラブル。返品そのものは日常です。
問題はその後です。返品されたとき、帳簿はどう直せばいいのか。 ここで手が止まる人が多く、そして「まあいいか」と放置された返品が、帳簿を静かに狂わせていきます。
返品処理は「3点セット」
返品で直すべき場所は、1箇所ではありません。売れたときに動いた記録を、すべて逆向きに戻す必要があります。
① 売上の取消 売上として記録した金額を取り消します。これを忘れると、売上と利益が実際より多いまま残ります。
② 在庫の戻し 商品が手元に戻ってくるなら、在庫数を戻します。これを忘れると、帳簿上は在庫がないのに実物はある、という食い違いが生まれます。
③ 未収入金の取消 売上金がまだ入金前(未収入金)の状態で返品になった場合、その未収入金も取り消します。これを忘れると、「入ってくる予定のお金」が実際より多く見え続けます。
3つのうちどれか1つでも漏れると、利益・在庫・資金繰りのどこかが実態とズレます。しかも返品処理のズレは、後から原因を特定するのがとても難しい。
一部返金・値引きは、さらにややこしい
全額返品ならまだシンプルです。厄介なのは「一部返金」や「値引き」です。
商品は返さず、代金の一部だけ返金する。この場合、在庫は動かさず、売上高だけを指定額ぶん減らす処理になります。全額返品とは直す場所が違うのです。
「返品」とひとことで言っても、ケースによって正しい処理が変わる——ここが、返品処理が手作業の最難関である理由です。
ツールなら、ボタンひとつで正しく処理される
連載で紹介している売上管理Excelには、この処理のための専用機能があります。

「返品・取消・値引」ボタンを押すと、処理の種類を選ぶ画面が出ます。
- 全額返品・取消を選べば、売上の逆仕訳・在庫の戻し・未収入金の取消までが一括で実行されます
- 値引き・一部返金を選べば、売上高を指定額だけ減らす処理が行われます
3点セットの漏れも、ケースごとの判断ミスも、仕組みが防いでくれます。返品のたびに「どこを直すんだっけ」と考える必要はありません。
まとめ:例外処理こそ、仕組みに任せる
- 返品の帳簿処理は「売上取消・在庫戻し・未収入金取消」の3点セット
- 1つでも漏れると、帳簿と実態がズレたまま積み上がる
- 一部返金・値引きは全額返品と処理が異なる
- 頻度が低い処理ほど手順を忘れる。だからこそ自動化が効く
日常の登録は誰でも続けられます。差がつくのは、返品のようなたまにしか起きない例外処理です。例外こそ仕組みに任せる。それが、帳簿を一年間ズレさせないコツです。
※未収入金・未払金の考え方そのものは、こちらの記事で詳しく解説しています (※派生記事①へのリンク)
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