古物商の帳簿義務|税務の帳簿とは別に必要

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古物商の帳簿義務|税務の帳簿とは別に必要です。

ここまで、青色申告と決算書の話を続けてきました。
今回は、税務とは別の法律の話をします。

中古品を扱ってせどり・物販をしている方には、古物営業法上の帳簿義務があります。

そして、この帳簿は税務の帳簿とは別物です。
許可は取ったけれど帳簿は付けていない、という状態は、意外と多いのではないでしょうか。

そもそも古物とは何か

古物営業法でいう古物には、大きく分けて2種類あります。

ひとつは、一度使用された物品です。
中古品として一般に想像されるものが該当します。

もうひとつが、使用されていないけれど、使用のために取引された物品です。
新品未開封であっても、いったん消費者の手に渡ったものは古物として扱われます。

つまり、未開封だから古物ではない、とは言えません。
ここが誤解されやすい点です。

一方で、メーカーや卸から直接仕入れた新品を販売する場合は、古物営業には当たらないと整理されます。
自分の取引がどちらに当たるかは、仕入れ経路によって変わります。

判断に迷う場合は、所轄の警察署に確認するのが確実です。

売上帳とは、記載する内容が違う

税務の帳簿は、お金の動きを記録するものです。
いつ、いくらの取引があったか。金額が中心になります。

古物営業法の帳簿は、目的が違います。盗品の流通を防ぎ、被害品が出たときに流通経路をたどれるようにするためのものです。

そのため、記載が求められる内容も変わります。
取引の年月日、古物の品目と数量、古物の特徴、そして取引の相手方に関する情報です。

相手方については、氏名や住所などに加え、どのような方法で確認したかまで記録することが求められます。

売上金額だけを並べた帳簿では、この要件を満たしません。
仕入れ先が個人なのか業者なのか、どの商品をどの経路で手に入れたのか。
そこまで残す必要があります。

すべての取引を書く必要があるのか

記載義務には、金額による除外の考え方があります。一定額に満たない取引については、記録が求められない場合があります。

ただし、この除外には例外が設けられています。特定の品目については、少額であっても記載が必要とされています。
盗品として流通しやすいものが対象です。

自分の扱う商品がどこに当たるかは、品目によって判断が分かれます。
細かい線引きは、警察庁や所轄の警察署が公表している内容を確認してください。

なお、帳簿は最終の記載をした日から一定期間の保存が必要です。
税務関係書類の保存年数とは基準が異なりますので、まとめて処分してしまわないよう注意が必要です。

税務と古物、2つの帳簿をどう扱うか

ここで現実的な問題が出てきます。2つの帳簿を別々に作るのか、という点です。

記載事項が違う以上、まったく同じ表で両方を満たすことは簡単ではありません。
ただし、元になる取引データは同じです。

いつ、何を、いくらで仕入れたか。この記録が1か所にあれば、そこから税務向けの集計と、古物台帳向けの記録の両方をたどることができます。

逆に、仕入れの記録が手元にレシートしかない状態だと、どちらの要件も満たせません。

付けていない場合に何が起きるか

古物商の帳簿は、税務の帳簿と違って、毎年どこかに提出するものではありません。だからこそ、付けていなくても気づかれないと思われがちです。

しかし、古物商には立入りに関する規定があります。
帳簿の提示を求められる場面が想定されているということです。

また、扱った商品が盗品であった場合、流通経路の確認が行われます。
そのときに記録がなければ、どこから仕入れたかを示せません。
自分が被害者側の立場であっても、説明ができない状況に置かれます。

帳簿の備付けや記載を怠った場合、古物営業法上の措置の対象となり得ます。
許可そのものに関わる話ですので、事業を続けるつもりであれば軽視できません。

なお、帳簿は紙の台帳だけでなく、電磁的方法で記録・保存することも認められています。
表計算ソフトで管理する場合でも、必要な事項が記載され、求めに応じて直ちに確認できる状態であることが前提になります。

私のテンプレートでの対応

正直にお伝えすると、売上粗利管理帳簿は古物台帳としての要件を満たす製品ではありません。

税務の帳簿として設計しており、古物営業法が求める相手方の確認方法などの項目は備えていません。

ただし、仕入れの年月日、商品名、数量、金額、仕入れ先を取引単位で記録する設計にしてあります。古物台帳を別途作成する際の、元データとして使うことはできます。

満たしていないものを満たすと書かない。これは前回の記事でも書いた方針です。

まとめ

中古品を扱うなら古物営業法上の帳簿義務がある 。
新品未開封でも一度消費者の手に渡れば古物に当たる。
記載事項は品目・特徴・相手方の情報まで求められる 少額取引の除外には例外品目がある 保存年数は税務書類とは別基準

許可を取ることと、帳簿を付けることはセットです。仕入れの記録を取引単位で残す習慣が、結果的に両方の土台になります。

なお、この記事は一般的な説明です。具体的な記載事項や除外の範囲は、警察庁および所轄の警察署が公表する最新の内容をご確認ください。

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